さてそれでは引き続き顔をどんどん作っていきましょう。 まず口の下の面を増やしてあごの部分を下の図のように作っていきます。この際、バラバラに辺などを伸ばしてしまった場合、頂点が離れてしまっていると思います。各頂点を結合させたい場合は頂点選択モードで結合したい頂点を選択し、Alt+Mキーを押すと結合の選択が出てくると思いますので選択して任意の場所に頂点を結合させてください。
口の下のほうがある程度できたら目の下の面とつなげていきます。離れている辺と辺の間に面を張る場合は、面張り:Fキーを使用します。選択された頂点、辺の間に面を張ることができます。
次にナイフ:Kキーやループカット:Ctrl+Rキーなどを使用しながら頂点を増やし、形を整えていきます。
Ctrl+Rのループカットはキーをおした後に数値を入力するとその数値の数だけ分割されます。
これらを増やしながら面を張っていくとこのように顔の形になってくると思います。
目の横あたりなど頂点と頂点の間が開きすぎてるなと思う箇所があったらナイフツールで分割してあげるとよいでしょう。
また整える際に以下の操作を覚えておけば少し便利です。
1.頂点、辺のスライド
Gキーx2
頂点や辺を周りの辺などに沿ってスライドさせることができます。
2. プロポーショナル編集
下のバーの○っぽいボタンから選択。周りの頂点、辺、面などを同時に同時に動かすことが出来る。影響の及ぶ範囲はマウスホイールの回転で変更できます。モードには3種類あるので試してみよう。
これで顔はほぼ完成です。
他の角度などからも見て不自然なところが無いように整えていきましょう。
最後にカクカクになっている方はオブジェクトモードにしてTキーでツールシェルフを出してそのなかのツールのタブからスムーズを押せばぬるっとなります
今回の編集モードでのショートカットキーまとめ
・Alt+Mキー :頂点結合
・Fキー :面張り
・Kキー :ナイフ
・Ctrl+Rキー :ループカット
次は顔は一旦おいといて髪を作っていこうと思います。
質問などございましたらコメント欄までどうぞ。
ただ気づかないこともございますので早く確実に答えてもらいたい場合はtwitter(https://twitter.com/Flamemaple_) までご連絡ください。
未経験者でもできるMMDキャラモデ講座 ~顔のモデリングその2~
未経験者でもできるMMDキャラモデ講座 ~髪のモデリングその1~
またコレもですが髪の毛なども人それぞれ作り方が異なるのであくまで一例として見といてくださいね。

1本髪ができたらそれを全て選択し、Shift+Dで複製して前髪をどんとん作っていったら楽にできると思います。

角度や太さなどを変えたりして増やしていきましょう

横面や上面からみて先に作った顔のオブジェクトを囲うように配置していきます。

前髪と顔の横の髪まで出来たら髪の一番上の頂点の隣同士を結合(Alt+M)していきます。

一番上の頂点が全てつながったらその一列を選択し、上にEキーなどで伸ばしてSキーの拡大縮小などを使って頭の形に合わせていきます。この時も頭の一番上の頂点は縮小で寄せるだけで全てを結合しないようにしましょう。下絵のはちょっと頭が大きめなので少し小さくてもいいですね。

次に髪の房の中央にCtrl+Rのループカットで縦に頂点を追加します。それからその縦一列を選択し前に移動させて髪の立体感を出していきます。両端の頂点を選択解除し移動させればよいです。

そのままでやると髪の切れ目の高さが全て同じ高さになったりしてると思うのでそのへんは各自でバラけさせてくださいね。というわけでとりあえず簡単な前髪完成です。
カクカクになっている方はオブジェクトモードにしてTキーでツールシェルフを出してそのなかのツールのタブからスムーズを押せばなめらかになりますよ~
質問などございましたらコメント欄までどうぞ。
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未経験者でもできるMMDキャラモデ講座 ~髪のモデリングその2~
残りの髪を作っていきたいと思います。今回もデフォルトモデルとは少し違うような髪型にします。髪型はショートヘアなものを作っていきます。ロングは少々めんどくさいことがあるのでとりあえず簡単に作れるものを作っていきたいと思います。
まずはじめに先に作った顔の切れている部分を全て選択し、Eキーで伸ばして後頭部を作ります。ミラーのクリッピングのところにチェックを入れていると頂点を真ん中に持っていった時にくっつきます。 頭の後ろの方は髪でほとんど見えない、後ほど削除するところもあるのでだいたい適当に作っていいと思います。
次にUV球のオブジェクトを出します。それから後頭部ぐらいの大きさに合わせます。
オブジェクトを出す際は3DカーソルをShft+Cで0、0、0の位置に戻しておきましょう。
私の場合は球のセグメントは16、リングは8に変えておきました。
それから横から見て球の4分の3を削除し、断面をEキーで少し伸ばします。
そして顔と同じように前から見た半分を削除しミラーを追加します。
手前の辺は前髪の下にもぐらせるようにして切れ目が見えないようにしておきます。
それから更に伸ばして所々はKキーのナイフツールで頂点、辺を増やしたり、Vキーの切り裂きなどで毛先を作っていきます
毛先は画像では2つの頂点をSキーの縮小で寄せているだけですが、Alt+Mで結合してしまってもよいでしょう。最低限としてはこれで完成です。
その他は毛先あたりの面をコピーして縮小し、うなじとかを作ったり、面からEキーで押し出してくせっ毛などを作ったりしてオリジナルな髪型を作ってみたらいいかもしれませんね
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Blenderで曲がるバネっぽい何かの作り方
曲がるばねっぽいものを作りたくてやってみた結果こうなった自分用メモ的なものですがネットで探しても(あたりまえすぎるのか)無かったので記事にしてみました。簡単です。
1.バネの断面になる円オブジェクトをおく。
それから編集モードで少し原点からずらします。このとき円が画像の場合だと面がY軸に並行になっており、Y=0の位置にオブジェクトがあるように置きます。円の断面がX軸に並行になっている場合はX=0の位置に置くといいです。
2.モデファイアからスクリューを選択
パラメータを調整するればこのようにZ軸に伸びるばねはこれで完成です。
3.作りたい形のカーブを置きます
4.スクリューの方のオブジェクトを選択しカーブモデファイアを追加して、先ほど作ったカーブオブジェクトを指定してパラメータを調整したらこんな感じになります。場合によってはカーブモデファイアのところの変形する軸を変更する必要があります。これで完成です。
カーブを変形させたら螺旋がそれについていくと思います。
Cyclesでレンダリングしてみました。他にも簡易変形、ラティスなどなどいろいろなモデファイアをつっこんで試してみたら面白いかもしれません。ご参考までに。
わからないこと、ご意見ご感想などあればご遠慮なく。
未経験者でもできるMMDキャラモデ講座 ~体のモデリングその1~
では体を作っていきたいと思います。早速ですがまずは平面のポリゴンを出し、顔の時と同じようにミラーリングをします。もしくは顔のポリゴン一枚をshft+Dでコピーし、Pキーで別オブジェクトにして移動させるのもいいかもしれません。その場合頂点のY軸がずれていると思いますのでS、Y、0と押してY軸の頂点を揃えるといいでしょう。それからEキーで押し出したり、Ctrl+Rでループカットをしたりして前から見て下絵の体の形に沿って合わせます。
まずはざっくりと全身作っておきます。
腰から下は一旦別オブジェクトにしておきます。下の方を選択し、Pキー、選択物で別オブジェクトにしておきます。アウトライナーでわかるような名称に変えておくといいでしょう。
足の方はHキーで一旦非表示にしておきます。
次に服の袖の先の方はVキーで分離させておきます。そして選択モードで上半身を全て選択しEキーで立体化します。なんか色がおかしくなった人は面が裏返っているからだと思いますのでCtrl+Nで反転させましょう。
それからCtrl+Bのベベルなどで角を落としたり、K(ナイフ)Ctrl+R(ループカット)などで頂点をすこし増やしたり、プロポーショナル編集などを使用して頂点を移動させ下絵に合わせていきます。(gifはCtrl+Bのベベルの例)
頂点が多いほうが確かに滑らかで綺麗になりますが初めは頂点が少ないほうが編集する分には扱いやすいのであまり増やし過ぎないほうがいいでしょう。
おおまかにこのようなポリゴンの流れにした方がいい!というのはありますが今回はポリゴン、頂点などあまり気にせずとりあえずそれっぽくできればOKです
大まかな上半身の形が出来ました。次回はもう少し作りこんでいきたいと思います。
わからないこと、ご意見ご感想などあればご遠慮なく。
近況報告とか、2Dイラストとか、その他思ったこととか。


なぜかというと3Dモデルのテクスチャ力向上のためだったりとか。私は基本的にイラストっぽいCGを作りたいと考えています。ただ作るだけなら現状でも問題ないのですが、クオリティが高いものを作るためにはもっと2Dの知識が必要やなあと打ちひしがれていました。
あと正直に言いますとモデリングやってて資料とかにイラストを見たり、twitterやpixiv、ニコ静などを見てやっぱり自分で絵がかけるようになりたい!と思ったからです。w
そこで実は去年の4月ごろから基本的な静物デッサンを習っていたりもしました。それまで中学校の美術の授業ぐらいでしか絵を描いたことはほぼありませんでした。なので絵を描き始めたのは正確に言えば8か月目ぐらいかな。とりあえず今はこの程度ですね。


最初はあんまり人来ないだろうなと思ってましたがちらほら集まってきて頂いてすごくうれしかったですね!もっとみなさんのためにもなるようなことができればいいです・・・
またニコ生でユーザさん同士がつながったりするのもいい機会なんじゃないかなとかおもっていました。もしかしたら運命的な出会いがあるかもしれませんよ。ステキやん?そういうのも大切にしたいです。あとニコ生とかならあの人もやってるし自分も頑張ろうと思わせることができたらそれもいいのかなーとかおもったりしていました。
連絡先
fmkd5x@hotmail.co.jp(skypeも)
モデルの使用規約
・モデルの使用について
多くのモデルを配布してきて制作したモデルごとに規約が異なっていたり時間が経っていくにつれて考えが変わっていたりなどいろいろとありまして規約の文がバラバラになっていたり分かりにくい事が書かれていたりするようなのでこちらの方で基本的な使用規約を書いていきたいと思います。こちらのブログの規約がすべての既存の規約よりも優先されます。
要コンテンツツリー登録
当方のモデルを使用していかなる損害が発生したとしても。
制作者(槭樹)はいかなる責任も負いません。
使用は自己責任でお願いします。
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未経験者でもできるMMDキャラモデ講座 ~手のモデリング~
手をモデリングしていきます。今回は新規作成からモデリングをしています。まず最初にあった四角を指の形っぽく細長くします。それからモデファイアツールから配列複製を選択し、指4本を並べます。そのままだと距離が近いと思いますのでモデファイアのパラメータを操作し適当な距離に離しましょう。
縦横にCtrl+Rで1本づつ切れ目を入れ、指の先の方をEで押し出します。
次に編集モードでオブジェクトをすべて選択し、Shift+Sで「カーソル→選択物」を選択します。すると3Dカーソルがオブジェクトの中心に来ると思います。その後tabを押しオブジェクトモードに切り替え、Shift+Ctrl+Alt+C を押し、「原点を3Dカーソルへ移動」を選択します。するとオレンジの点の原点が3Dカーソルの位置に来たと思います。その後にオブジェクトのX軸上の半分を削除し、ミラーを適応します。ミラーは原点を中心に行われます!またこのとき表示がおかしくなっていると思います。その際にモデファイアの順序を変更します。下の図の青い四角の中に上下矢印ボタンがありますのでそこを押すと適応順が入れ替わり、表示が変わると思います。
さらにちまちま頂点などを移動させながら指っぽくしましょう。自分の指を見ながらそれっぽくなるようにすればいいですね。また関節部分に三本ずつ切れ込みを入れます。
適宜ループカット(Ctrl+R)やナイフ(K)などで頂点を増やしたりして指っぽくしましょう。だいたいの形が整ったらオブジェクトモードからモデファイアの適応ボタンを押し、すべて実体化させます。それから指の各々の長さや太さに整えます。拡大縮小やプロポーショナル編集を使うのもいいかもしれません。ついでに実体化した後1本Shift+Dで親指としてコピーしておきます。親指は関節が少ないので少し削除しております。
前回に引き続き手を作っていきます。指の体側の面を削除し、指と指をつなげていきます。つなげる辺を選択し、W→辺ループのブリッジ やFの面張りなどでつなげましょう。このとき親指のみは残しておきましょう。また今回の場合は指の間にはCtrl+Rで一列切れ込みを入れてあります。
できたらその辺を選択し、Eで引き伸ばしていきます。またこの際余分な頂点が多くなってしまっているのでAlt+Mで頂点を結合します。
少し伸ばしたところで親指もつなげます。親指は少し回転させて斜めを向けておくといいかもしれません。
あとは伸ばしたりくっつけたり頂点を移動させたりひたすら微調節を行って手っぽくしましょう!
というわけで手ができました。今回用いた「配列複製」のモデファイアや原点、3Dカーソルの操作などについては今後もよく使うことになると思いますのでぜひ覚えておきたいところです!またモデファイアの順番などもおかしいなと思ったときに原因になっていることもあります。
ショートカットまとめ
- Shift+S(スナップ) 3Dカーソルや頂点、面、辺などの移動
- Shift+Ctrl+Alt+C 原点の移動
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未経験者でもできるMMDキャラモデ講座 ~手のモデリング関節編~
その1で作った指のエッジを綺麗に曲がるようになるよう整えます。まずなぜこのようなことをするのかわかりにくいと思いましたので図を用いて説明します。まず普通にこの六角柱にエッジループを1本入れただけでボーンを入れ曲げてみるとこのようになります。曲がるには曲がるのですが形がかなりおかしくなってしまいます。
次にエッジループを3本入れた場合はこうなります。1本の時と比べてかなり綺麗に曲がるようになってはいますが一部でめりこんでしまったりしてしまっています。
ではどうすればよいのかというと、指などの関節はまず1つの方向にしか曲げることができません。そこで曲がる内側の方はエッジを少なく、外側を多くします。それが下の画像になります。 左ウィンドウの1番手前のがそれです。右ウィンドウは下から写しています。上から見るとエッジが3本で下から見ると2本になっています。少ないほうが手のひら側です。
このようなエッジにすると下のように比較的少ないポリゴンで綺麗に曲がる関節が作れます。
というわけで前回作った手のポリゴンも変えてみました。また余計な頂点は削除してみました。
またこのような処理は膝やおしりなどの他の曲る箇所でも似たような処理を行うので覚えておきましょう。
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未経験者でもできるMMDキャラモデ講座 ~体のモデリングその2~
いろいろありましてかなり間が空いてしまいまして申し訳ございません。ただ続きなどのお問い合わせや多くのお気に入り登録などもございましたので少しづつですが続けていきたいと思います。
では前々回から引き続き体を作っていきます。 私の場合はまず全体の大まかなあたりを作ります。その1で作った足のポリゴンをCtr+RのループカットやKキーのナイフ、Eキーの押し出しなどである程度増やして更に厚みをつけて立体化します。
それからさらに下絵に合わせて足の形を整えていきます。エッジを適宜増やしていきます。
次に膝やおしりのかなり曲がるであろう箇所のポリゴンを整えます。ar881365で記載しましたように関節の曲がる方の外側の部分だけエッジを増やします。指と同じようにこうすることによって膝なども綺麗に曲がるようになります。
これで大まかな足の形ができました。 次に前回作った手をこちらにインポートしたいと思います。上の ファイル→インポートで手のオブジェクトを選択してインポートする方法もありますが今回はそれより簡単なコピー&ペーストで移動させます。方法はまず作成した手のファイルをblenderで開き、オブジェクトモードでインポートするオブジェクトを選択肢し、Ctrl+Cでクリップボードに貼り付けます。すると上の方に「選択オブジェクトをバッファにコピーしました」と表示が出ます。それから現在作っている体オブジェクトのところでCtrl+Vで貼り付けます。手のオブジェクトがもともとあったレイヤーに貼り付けられますので私と全く同じようにやっていた場合は非表示レイヤーに貼り付けられていると思うのでレイヤーを表示状態にしましょう。するとインポートされているのが確認できると思います。
それからサイズがあっていないのでSキーなどで合わせて手の位置に移動させます。

それから上半身のオブジェクトと結合したいのですが腕は左に実体があって手は右と逆になってしまっています。私の場合は左で作りたいので左に合わせます。まず手をモデファイア→ミラーで左側にも表示します。手のオブジェクトの原点が0,0,0の位置にない場合はずれて表示されますのでShift+Cで3Dカーソルを0,0,0に戻し、Shift+Ctrl+Alt+Cで原点を3Dカーソルに移動させましょう。それからミラーモデファイアの適応ボタンを押して実体化させます。
これでどちらも実体化されたので右側の手は削除します。そして腕のオブジェクトと同じオブジェクトにしたいので手のオブジェクト→上半身のオブジェクトと選択し、Ctrl+Jでアタッチして同じオブジェクトにします。こうすると手のオブジェクトにもミラーが適応されたことになり右側にも反映されていると思います。
最初に選択したものが親になります。そのためアタッチしたら親のオブジェクトがあるレイヤーに手のオブジェクトも移動します。
同一オブジェクトにしたら腕と手をくっつけます。腕のエッジを増やしたり手の切り口の頂点を減らしたりして数を合わせてくっつけます。この時頂点の数がいくつでないといけないとかそういうのはないので適当に合わせてください。私の場合腕の頂点は10にしています。

これで体のだいたいのアタリができました。これから作りこんでいきたいと思います。
当ブロマガでは操作の紹介をするために一部あえてややこしい方法をとっていたりするので自分で作る際は効率のいい方法でやれば早く作れると思います。
質問などございましたらコメント欄までどうぞ。
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blenderで初めてのモデリング動画
モデリング初心者向けに簡単なモデルのモデリングを動画でアップしてみました。
ご存知の方もおられると思いますが先週MMDひよこクラブというところで初心者向けのモデリング講座を行いました。そのときとほぼ同じ内容のものをそれより前にリハーサルとしてわたしのコミュニティにて行ったニコ生での放送をアップしました。
コミュニティ(co2420795)専用動画ですがコミュニティメンバー以外の方もご覧になれるようにしています。
【blender】初めてのモデリング その1
http://www.nicovideo.jp/watch/sm27461676
【blender】初めてのモデリング その2
http://www.nicovideo.jp/watch/sm27462078
【blender】初めてのモデリング その3
http://www.nicovideo.jp/watch/sm27462757
なおコメントはできない仕様にしております。
質問などはtwitterアカ(https://twitter.com/Flamemaple_)までリプライかDMを送るか
もしくはちまちま同コミュ内でニコ生をやっているのでその際に質問していただければお答えできると思います。
動画内で質問されても気づきにくいし返答するのが難しいためこのようにしております。
この記事でモデリングについての質問などはしないでください。
参考になりましたら幸いです。
ブロマガの続きは少々お待ちください。
未経験者でもできるMMDキャラモデ講座 ~顔のモデリングその3~
顔のディテールを追加していきます。 まずは目を作ります。目に関しては実際と同じように球体の眼球を作って使うというのもありますが今回は私のモデルで使われているような虹彩だけ浮いた目にします。なぜかというとこちらの方が調整などが楽だからです(笑)
3dモデルもイラストなどと同じようにそれっぽく見えていれば実際の構造とは異なっていてもよいと考えます。
顔のオブジェクトの編集モードの状態で円を作成します。頂点は12にしました。編集モードで円をすべて選択し、Fキーで面を張ります。それから回転させ面が正面を向くようにし、目玉の位置あたりまで移動させます。このときミラーモデファイアのクリッピングや左のメッシュオプションのXミラーにチェックが入っているとオブジェクトをうまく移動させることができないためいったんチェックを外しておきましょう。
円を目の位置あたりに持って来たら円の面を選択し、Iキーを押して面を増やします。私の場合二回押しましてこのようにしました。それから顔の目のぽっかり穴の開いた部分はFキーで面を張り、Eで押し出して白目の部分を作っておきます。押し出した先の面は少し拡大しておきましょう。
それからまつげと眉毛も作っておきます。まつげは目の周りの面をShift+DコピーしてCtrl+Rでエッジループを追加しました。眉毛はそれをコピーして移動させて適当に整えてみました。
次に口の中、歯と舌を作ります。そこまで正確でなくてもいいしあまり見えるところでもないのでささっと作っちゃいます。円柱や球体などから作ることもできますが面倒なので使えそうな面などを活用して作ります。
まず舌は口の穴に面を張り、それをShft+Dでコピーし、Eで押し出して余分な辺をXで溶解して作成してみました。(下図)
歯は唇の面をコピーして回転させS→z→0を押して下右図のように平らにして歯型っぽい形に整えます。これをEで押し出せば完成です。さらにそれを複製して上下に配置します。
完成したら下の図のようになってると思います。わかりにくいと思うので口の中のみの画像も掲載してみました。
それから目の半円をコピーして耳を作ったり、見えない部分の面は削除したりしてさらに顔を整えてみました。顔のモデリングはこれで完成です。
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未経験者でもできるMMDキャラモデ講座 ~服のモデリング~
それでは体を作りこんでいきます。今回は下絵を使用しているため体の中身は作らず、外側の見える部分のみを作ることにします。
首の上の面と服の裾の面は削除しておきます。以前作成した指の関節と同じように肩やひじの関節の曲がる部分は頂点を多めにしておきましょう。下絵に合わせて形を整えていきます。
それからセーラー服の襟の部分を作っていきます。まず図のように襟の部分と重なるであろうだいたいの位置の面を選択し、Shift+D で複製し、Pキーで別オブジェクトにします。
それから頂点を移動させ形を整えます。K(ナイフツール)、Ctr+R(ループカット)、Gx2(頂点、エッジスライド)、E(押し出し)などをつかって適宜頂点を増やしたり、移動させて形を整えていきましょう。だいたい図のような感じになればOKです。
その他細かいパーツもざっくりと面だけ作ってしまいます。これでだいぶセーラー服っぽくなったと思います。
次にスカートを作ります。3DCGの場合ミラーリングを使った左右対称のスカートが多いですがここでは左右非対称のスカートを作ってみたいと思います。
まずShift+Cで3Dカーソルを戻し、オブジェクトモードで円柱を作成します。Tでツールシェルフを出し、頂点は32、ふたのフィルタイプはなしにしておきます。
編集モードでエッジ選択モードにし、Alt+Ctrl+右クリックで円の周りのエッジを選択します。それから下バーの選択→チェッカー選択解除を選びます。すると一つ置きにエッジが選択された状態になります。その状態でSで縮小し、Rで回転させると以下の状態になります。
少しわかりにくいと思いましたので動画がこちら→http://www.nicovideo.jp/watch/sm27586774
縮小したりCtrl+Rでエッジを増やしたりして整えれば完成です。これでだいたいの服ができました。
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配布モデルリスト(2015/12/21)
ご無沙汰しております。
私が制作した配布モデルに関しての記事です。
現在私が公開しており誰でもすぐにDL可能なモデルは以下のものになります。
- 衣笠改二モデル
- 瑞鶴、翔鶴モデル
- 秋月、照月モデル
- 睦月改二モデル
の上記6体のみです。 現在配布終了しているモデルは下記のものです。
ーーーーーーーーーーーー以下配布終了モデルーーーーーーーーーーー
艦これ
- 明石改
- 大淀改
- 龍驤改二
- 阿武隈改二
- 望月
- 磯波
- 深雪
- 雷
- 電
- 響
- 暁
- 青葉
その他
槭樹式ミク
また一部のモデルはコミュやtwitterのフォロワー限定で配布しておりました。
今後もそのようなことが多々あると思われます。
配布してないものがどうしても欲しいという方がいらっしゃいましたらtwitterのアカウント@Flamemaple_ までご連絡ください。
未経験者でもできるMMDキャラモデ講座 ~マテリアル、UV設定~
それではモデリングは完了したのでモデルに着色していこうと思います。
まず初めにNキーで出てくるプロパティシェルフのシェーディングの項目をGLSLに変更しておきます。
それから表示モードをテクスチャにする(下の四角内のタブを変更か、Alt+ZもしくはZのパイメニューで変更可能)と図のようにキャラクターモデルが真っ黒になってしまっていると思います。それはなぜかというとライトがないからです。ライトを再び置くのもいいですが以後紹介する設定でライトなしでも色が出るようにします。
それではまず顔に色を付けてみたいと思います。顔のオブジェクトを選択し、プロパティエディタのマテリアルから新規マテリアルを追加します。 もし先にすでにマテリアルが乗っている場合はそのマテリアルの色を変更してください。
追加したらまずマテリアルの名前をわかりやすいように変更しておくとよいでしょう。 ここではという名前にしています。
色の変更方法はマテリアルのディフューズの項目の白い所を左クリックしてみるとカラーパレットが出てくると思います。 そこから任意の色を選択します。カラーパレットの隣のバーでは明るさを変更することができます。
それから次にディフューズの項目のランパートと書いてあるタブでトゥーンにします。
数値は強度を0.3、サイズを1.4に、スムーズは0にします。それから下のシェーディングの項目の放射を1にします。 すると真っ黒だった表示に色がつくと思います。このようにまずざっとマテリアルで色を置いていきます。
とりあえず私はまずこのようにざっくりマテリアルの設定をしてみました。色を分けたいところはPキーで別オブジェクトにしてしまいます。
マテリアルのパラメータを変更した箇所は右の赤枠の中です。またほかのオブジェクトで以前使ったマテリアルを使用したい場合は緑の枠の中のタブから選択してください。
これからもう少し細かくマテリアルを割り当ててみます。先ほどはマテリアルごとにオブジェクトを分けましたが同じオブジェクト内で複数のマテリアルを割り当てることも可能です。
ただし割り当てる範囲はポリゴンの面ごとになってしまいます。
では顔のオブジェクトで見てみます。編集モードからまずまつ毛と眉毛の面を選択します。こちらはおそらく顔とは完全にはなれてしまっているので選択しやすいと思います。新規でまつ毛のマテリアルを追加して下の割り当てボタンを押すと色が反映されてると思います。
顔のまつ毛、眉毛、白目の部分を塗ってみました。
そのほかも同じように色を変更したい面を選択して割り当てていきます。
そうするとこのようにある程度こまかいところまでぬれました。なおいくらかエッジを増やしております。ただこれだけではまだちゃっちいのでさらに情報量を増やしていきたいと思います。
つぎにテクスチャの設定をしていきます。 ここから少し難しいですがUVの設定をします。
こちらも顔のオブジェクトから見てみましょう。まず編集モードですべて選択し、Uキーを押してすべて展開を選択します。
下の方の画面は画像エディタに変更しますすると下の方で選択していたポリゴンが展開されているのが確認できると思います。
ただ一部のオブジェクトがきれいに展開されていません。これではきれいに色がぬれません。
なぜうまく開けないものがあるのかというとそれがすべて閉じた面になっているからです。
この場合だと顔などは半分のみしか作成していないためうまく展開することができています。しかし、図のような耳はすべて面が閉じてしまっているため展開することができません。そこで切れ目を入れて展開できるようにします。
まずその前に内側に存在して外側からまったく見えることがないような面は削除してしまいましょう。それからシーム(切れ目)を入れていきます。辺選択モードでシームを入れる辺を選択しCtrl+Eでシームを付けるを選択しましょう。するとシームがつけられた辺は赤色になります。
これを行って展開すると下のようになります。また目と口にもシームを入れてUVオブジェクトを分けています。さらに多少整理してみました。
また、UV展開は同じオブジェクトのものしか同時に画像エディタに表示することができません。ですので オブジェクトモードの「Ctrl+J」の結合、編集モードでの「Ctrl+P」の分離を使ってUVを展開していきましょう。UV展開済みのモデルをサンプルファイルに同梱しておきますので参考にしてください。
展開したら画像エディタの下の新規のところから生成された種類をUVグリッドを選択し、テクスチャを新規作成します。それから3Dビューの表示をソリッドモードに変え、シェーディングのところのテクスチャソリッドにチェックを入れておきましょう。すると図のようにチェック模様が出てくると思います。これでテクスチャの四角が歪んでいるとうまく色を塗れないため画像エディタのUVを動かして歪みのないようにしましょう。きちんとシーム入れができていれば自動展開の場合は自動で歪みなく展開してくれるのでほとんど自分で修正する必要はないと思います。
また全身の四角の大きさをできるだけ同じぐらいにしておきましょう。そうすることで解像度が大体同じになります。ただ私の場合顔、目、髪あたりはあえて解像度を高くしています。
これで大体のテクスチャづくりの基礎ができました。
次回からテクスチャを書いていきたいと思います。
また今回の作業までのを以前ダウンロードしたファイルに追加しておきますので参考までにご覧ください。(https://bowlroll.net/file/54398 パス:647200)
マテリアルのみファイル: material
UV展開済みファイル : uvset
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makehumanで作るMMDモデル その1
今回はリアル系人物MMDモデルが作りたいけどモデリングができない/めんどくさい人向けにフルスクラッチで作るより比較的簡単に人物モデルを作成することができる手法をご紹介します。比較的ディテールの細かいハイポリからモブのようなローポリモデルも作成することが可能です。
ではまず使用するツールをご紹介します。今回は makehuman というオープンソースのソフトウェアを用いてMMDで使用することができるモデルを作りたいと思います。
今回使用するソフト
・makehuman(キャラクターメイキング)
・blender(ボーン、ウェイト、モーフィングなどのセットアップ)
・pmx(pmd)エディタ(最終調整)
として使用していきます。これらはすべてフリーソフトです。
先に申し上げますが本ブロマガの対象者は
・MMDを使用したことがある
・blenderをちょっと使ったことがある
・モデリングソフト(blenderやメタセコイア)を触ったことがある
・(どれもそこそこ使えるけど人物モデリングするのがめんどくさい)
・とりあえず比較的お手軽にリアル系のモブがほしい
といったような人向けの記事です。
※このブロマガの注意点
ソフトの細かい操作などに関しては言及しませんのでblenderやpmxエディタなどに関してはほかのwebサイトや書籍などを見ることをおすすめします。blenderの操作に関しては私の「未経験者でもできるMMDキャラモデ講座 」の方にも記載しております。またできる人物モデルは自動でできるだけ楽して作るというのが1番の目的です。ですのでボーンやウェイトなどはほぼ自動まかせなので結構いい加減です。クオリティを上げたい場合はまたblenderやpmxエディタに関する知識が必要になってきます。あと人体は幅広く作れるのですが、髪型や服装のバリエーションはとても少ないのでやっぱりモデリング不可避かもしれません;
3D関連のツールを一切触ったことがない人には少々難しいと思いますのでご注意ください。
makehumanはパラメータをいじるだけでさまざまな人物モデルを作成することができるソフトウェアです。またオープンソースのソフトウェアのため商用利用も可能です。
(※MMDの商用利用に関してはまた別なので注意)
http://www.makehuman.org/
このソフトを使用することによってさまざまなリアル系の人物モデルを作ることが可能です。
また日本語に対応しています。他の3Dソフトなどで使用することも考えられており、ボーンの形状やリグ、書き出し形式(fbxやdae)などにも対応しています。またUVやテクスチャ、ノーマルマップまで自動で生成されます。MMDにすると以下ような感じになります。
このように無料で使用できるオープンソースのソフトウェアですが高性能です。
このソフトを使用すれば造形は確かに簡単にできますが、MMDで使用するにはボーン、ウェイトなどのセットアップ作業が多少必要になってしまうためお手軽とは言えません。
しかしモデリングテクスチャ作業がないだけでも大幅に時間は短縮できると考えられます。
では次回から実際に手順を紹介していきたいと思います。
makehumanで作るMMDモデル その2 makehumanの使い方
makehumanでキャラメイク
ではまずmakehumanを使用してキャラクターを作成してきましょう。
立ち上げたらこのような人物モデルがでてきます。英語表記でもそこまで難しくないのですが日本語で利用したい方はSettingのタブからJapaneseを選択してソフトを再起動しましょう。
簡単な操作説明
- マウス左ボタンドラッグ : モデルの回転
- マウス右ドラッグ、マウスホイールのスクロール : 拡大縮小
- マウスホイールドラッグ : 視点移動
パネル説明

右から
- ファイルを開く
- 保存
- エクスポート(書き出し)
- 元に戻す
- やり直し
- リセット

右から
- スムーズ
- ワイヤフレーム表示
- 背景の設定
- 左側へのシンメトリ
- 右側へのシンメトリ
- シンメトリ

これらは視点変更です。ボタンを押すとその方向からの視点に変更されます。
とりあえず押してみよう。
他カメラアイコンはスクリーンショットで?はヘルプです。
2段目のタブについて
下のタブについて見ていきます。
- ファイル

- モデル

- ジオメトリー

- マテリアル

- ポーズ/アニメーション

よく使うタブはこれぐらいです。
特に難しくもないと思いますのでこれだけでもうキャラクターが作れちゃったと思います。
もうこれをエクスポートするだけでモデリング、テクスチャ、リギングなどもすべて完了したリアルな人体モデルを書き出すことができます。
注意点として、体の重心を中心からずらすことが可能ですがのちのボーン編集などが少し面倒になるのであまりやらない方がいいかもしれないです。
このように人体は細かく設定することが可能なのですが、プリセットの髪の毛や服装のパタンは非常に少ないため、ほかのモデリングソフトで作成したりする必要がある場合があります。(というかホント数種類しかないので作るもしくは他から持ってくるのがほぼ必須かもしれません。)
ここでエクスポートの際に気を付けてほしいことが2点あります。まず一つ目にスケルトンの形ですが、比較的MMDの形に近いxonotic.jsonを選択してください。
またエクスポートのファイル形式ですが、Blender exchange(mhx) を選択してください。
では早速次回からはこれをblenderでインポートし、MMDで使用できるような形にセットアップしていきたいと思います。
makehumanで作るMMDモデル その3 blenderでインポート
では前記事で作成したキャラクターをblenderへインポートしてセットアップしていきたいと思います。blenderの初期設定などに関しては ar645802 をご覧ください。
スケルトンはxonotic.jsonで書き出し形式はmhxでエクスポートしました。
まずはblenderのアドオンの設定をします。ユーザ設定のアドオンからmhxを有効にしましょう。そしてもう一つやることがあるのですがさらに設定のファイルのところのpythonスクリプトの自動実行にチェックを入れておいてください。
これでmakehumanで作成したモデルをインポートすることが可能になったと思います。
!インポートする際の注意点として一つ そのままmakehumanで作成したモデルをそのままblenderにインポートすると超巨大になってしまいます。もちろんインポートしたものを後で縮小してもかまいませんが、最初から小さく表示したいのであればインポートする際に出てくる左下の拡大縮小の値を0.05にしておけばちょうどいいぐらいの大きさになると思います。
そこでインポートしたモデルがこちらになります。
シェーディングはGLSLにしています。このようにテクスチャ、ボーン、ウェイト情報までインポートすることができているとわかります。さてこれからMMDにおいて使用できるように調整していきます。
※blenderの細かい操作などに関しては私のブロマガもしくはほかのサイトなどを参考にしてください。この記事内では細かい操作は触れません。
まず見た目からですが内側の服の一部がはみ出てしまっているので見えない部分は削除してしまいます。
次にボーンの整理をしていきます。ボーンの表示形式がスティックになっているので8面体表示に切り替えます。 それから行うのは以下の点です
- ボーンの編集
- ウェイトの修正、正規化
- 初期ポーズの変更
- ボーン名称の変更
- (モーフの追加)
これらを行うと
びふぉー

あふたー

このようになっていると思います。 表示の色のチェックははずして単色にしています。
IKの設定などはほかのMMDモデルなどをblenderにインポートしてみてみればわかるのでわかる方は先に進んでください。
ただこれだけだとわかりにくいと思いますので次回から少し解説します。
makehumanで作るMMDモデル その4 blenderでの調整
ここではmakehumanで作成したモデルをblenderで調整する手法を解説していきます。
blender内で行うことは主に以下の項目になります。
- ボーンの編集
- ウェイトの修正、正規化
- 初期ポーズの変更
- ボーン名称の変更
これらのことはpmd/pmxエディタでも行うことが可能ですが、makehumanから直接mmdで扱える形式には変更できないのでblenderにいったんインポートします。そのまますぐにmmd形式にエクスポートしてもいいのですがせっかくなのである程度blenderを使って編集します。また個人的にはblenderの方がpmd/pmxエディタよりも編集が容易だと考えています。
1. ボーンの編集
・spineとchestボーンの削除

この2つのボーンを削除します。 ボーンの表示は八面体にし、色のチェックを外してます。ボーンの編集モードで追加や削除は可能です。
・必須ボーンの追加、修正
・「全ての親」ボーンを追加します。

まず初めに「全ての親」ボーンを追加します。
Shift+Cで3Dカーソルを0,0,0の位置に戻し、Shift+Aでボーンを追加します。
ボーンの名前を全ての親にしておきます。
・hipsボーンをY軸方向に180度回転

次にhipsボーンを選択し、Y軸方向に180度回転させます。
chest-1のボーンの根元をhipsの根元あたりまで移動させます。
また、「chest-1」を「上半身」に、「hips」を「下半身」にリネームします。
それから上半身、下半身ともにこれらの親のボーンを先ほど作った全ての親に変更します。
・IK、目ボーンの追加

左右目、両目、左右足IK、左右つま先IKのボーンを追加します。
ボーンのXミラー設定をしておくと片方編集するだけで反対側のボーンも同じように編集されるようになると思います。
足IKはかかとあたりに、つま先IKはつま先に追加します。また足IKの親は全ての親に、つま先IKの親は足IKに変更しておいてください。
ついでにchest-1(上半身)ボーンとhips(下半身)ボーンの親も全ての親に変更しておいてください。
編集モードでボーンを選び、Eキーを押すと選択しているボーンが親になる子ボーンが生成されます。また目、や足IKなどはボーンから接続のチェックを外しています。
※注意点 blenderで左右対称ボーンのリネームをする際はボーンの名の最後に_L(.L)もしくはRにすると左右対称にボーンを編集することができます。
例えばMMD上で「右足」というボーン名はblenderでは「足_R」というような名前になります。ちなみに書き出す際にボーン名は変更されます。
3.ウェイトの修正、正規化
そして最後にこちらがこの中で最も重要なのですがウェイトの正規化を行うことです。
このモデルをそのままPMX化して読み込んでみると肩あたりのポリゴンの表示がおかしくなってしまいます。なぜかというとblenderのウェイト情報をうまく変換できていないからです。
もちろんpmxエディタなどでもう一度アンカー設定や手塗りでウェイトを設定するのもいいですが非常に手間がかかってしまいます。
そこでどうすればこのような破たんが回避できるかというとボーンのウェイトの合計を制限し、すべて正規化します。
一応、PMXの形式では一つの頂点に4つのボーンの情報を付与することが可能です(BDEF4)しかしウェイトの変換がうまくいかないことは多々あります。
そこでいっそ一つの頂点につき2つのボーン情報までしか持つことができないようにします。(BDEF2)またこのBDEF2方式にすることでpmd形式のモデルも作成することが可能になります。

はじめに適当なオブジェクトを選択し、Ctrl+Tabでウェイトペイントモードにします。そしてAキーですべてのボーンを選択します。まずTでツールシェルフを開き、ツールタブのウェイトツールから合計を制限を選択、下の頂点毎のウェイト制限数を2にします。そのあとに全て正規化をします。
次に胴体のウェイトの修正を行います。先ほchestとspineボーンを削除してしまったためそのボーンに関連付けられていたウェイトが消えてしまいました。そこのウェイトをほかのボーンに適応します。
まず胴体を含むオブジェクトの頂点グループをすべて削除し、オブジェクトモードでオブジェクト→ボーンと選択し、Ctrl+Pで自動ウェイトを選択して、ウェイト付けを行います。
また左右の目にもウェイトを追加しておきましょう。
オブジェクトごとが重なってしまってウェイトペイントしにくい場合は編集モードでオブジェクトを分離させてください。ペイントした後は念のため再度全てのボーンを選択して全て正規化しましょう。
これでだいたい動くようになったと思います。ただblenderではうまくいっているように見えてもMMDではウェイトがおかしくなってしまうということがあります。それに関してはpmd/pmxエディタなどで手動で修正します。
4.初期ポーズの変更
MMDでは初期ポーズが腕を下げたポーズ俗にいうAスタンスというポーズが主流です。なので初期ポーズを変えてしまいます。まずポリゴンのオブジェクトをすべて同じオブジェクトに統合します。オブジェクトモードでAですべて選択し、Ctrl+Jで統合します。(このとき注意ですがもしモーフィング(シェイプキー)の設定されたオブジェクトがある場合はそれを最後に選択するようにしてください。そうしなければ設定が消えてしまいます。)それからポーズモードで腕を下してください。角度などに厳密な決まりはない(?)ので大体でいいです。とりあえずMMDにデフォルトで入っているミクさんと同じぐらいの角度にしておけばよいでしょう。

このように左腕を下げてみました。次にこの角度の変わった左腕と同じ角度で右側も曲がるようにコピーします。ポーズモードでで角度を変えた左側のボーンを選択します。それから下の図のボタンを①、②の順でクリックします。すると反対側にコピーされていると思います。

次に体のオブジェクトを選択しもでファイアのアーマチュアを適用します。

それから次にポーズモードでAですべてのボーンを選択し、ポーズ、適用、デフォルトのポーズに適用を選択します。

するとオブジェクトモードにしても設定したポーズのままになっていると思います。
再度体のオブジェクトを選択しモデファイアからアーマチュアを選択、オブジェクトの設定を行いましょう。
5.ボーン名称の変更
現在、ボーンの名称の大半が英語になっているかと思います。MMDではすべてボーンの名称が
決まっているためすべてその仕様に沿ったボーンの名称に変更する必要があります。もちろんひとつひとつリネームしていってもかまいませんがものすごくめんどくさい!ということでblenderのpythonコンソールを利用します。図のように下の画面でコンソールを選択します。入力するテキストをサンプルファイルに同梱しておりますのでテキストエディタなどで開いてすべてをコピーしてpythonコンソールに貼り付けてenterを押してください。これでボーンの名称がすべて変わったと思います。あわなかったところは手動で直してください。

これで主な修正作業は完了です。
またそのほかにもIKの設定や両目の追従などのボーンの設定の必要がありますがそれらはpmxエディタで行います。
それと目、口、まゆあたりのモーフィングの設定はblenderで行った方が簡単だと思うのでできるかたはこちらでやってしまいましょう。モーフィングの設定に関しては長くなってしまうため申し訳ございませんが本ブロマガでは割愛させていただきます。
ただ動くだけのモブキャラのようなものならモーフィングは不要かもしれません
次回からpmxエディタへエクスポートして作業していきたいと思います。
サンプルファイルはこちらにあげておきますのでご覧ください。
https://bowlroll.net/file/91174
PASS:936317
makehumanで作るMMDモデル その5 pmxエディタでの仕上げ
というわけで前回blenderで調整いたしましたのでpmx形式に変換してpmxエディタで読み込んでみました。 もしかしたらサイズを調整する必要がある場合があるかもしれませんそのようなことは適宜行ってください。(サンプルファイルではさらに0.7倍しました。)今回pmxエディタで行うことは材質とボーンの設定とその他の仕上げ作業になります。
・材質の設定
まずマテリアルを何も調整せずに読み込んだ場合は図のように真っ黒に表示されているかと思います。
これは材質の調整が必要になります。pmx編集の材質タブから材質をすべて選択し、非透過度を1にします。それと同時にテクスチャのスフィアを削除してください。隣は無効にしておきましょう。 すべて選択しているのですべて変更されるはずです。
こうすると
このようにきちんと色が表示されるようになったと思います。
その他のパラメータはお好みで変更してください。
toonは設定しなおした方がよいでしょう。
・ボーンの設定
1.変形階層の設定
また次にボーンの設定をしていきます。現在の状態でトランスフォームビューを開いてみてください。するとボーンが変なところに行ったりしてて大変なことになっています。
原因はボーンの設定がおかしいためでそれを修正していきます。
ボーンタブからすべてのボーンを選択し、上の変形階層というところの数値を0にします。
それと隣の物理後というのを一度押してオンにし、もう一度押してオフにします。これですべてのボーンの変形階層が0、物理後がオフになっていると思います。これでトランスフォームビューをひらいてみるとボーンが崩れなくなっていると思います。
2.IKの設定
次にIKの設定を行います。IKボーンは左右足と左右つま先のIKボーンがあります。まず注意していただきたいのが「IK」という文字は全角にしてください。これだけでIKが動作しなくなってしまいますので注意です。
IKの設定に関してはこのようにします。また私はわかりやすいようにボーンの順番を変更しています。
足IKに関しては 性能のところのIKをオンにし、Targetを足首に、Loopは40にします。角度制限は勝手に入力されます。Linkのところにひざと足のボーンを入れます。(これはボーンのところで右クリックしてIndexコピーをします。それからLinkの白い欄で右クリックするとIndexコピーから追加できます。)それからひざのところだけ角度制限をオンにして図のようにX:-180、-0.5と入力しておいてください。つま先IKは以下になります。
Targetがつま先、Loopは3でLinkには左足首を入れておいてください。
それから目のボーンの設定も変更しておきましょう。
目のボーンに関しては付与の「回転+」をオンに、付与率を1に付与親に両目ボーンを選択してください。
また、全ての親とIKボーン以外のボーンの移動はオフにしておいてもいいでしょう。
・その他
髪の毛などを揺らしたりするには物理演算の設定をする必要があります。物理演算に関してはそれだけでだいぶ長くなってしまうためここでは割愛させていただきます。
後はモデルを制作されている方ならご存知の仕上げです。モーフの種類分けやボーン、表情の表示枠登録などを行います。 またその他にも必要な方は「準標準ボーン追加プラグイン」などを利用して必要なボーンを追加しましょう。
それからトランスフォームビューに変えてみて黒く伸びてしまった部分などが見える場合はウェイトがおかしくなってしまっている個所なのでそこは手動でウェイトを修正しましょう。
これでモデルの完成です。お疲れ様でした。